≪加圧トレーニングはもっと進化するはず!!≫
私が加圧トレーニングを始めた理由は、もともと自分のトレーニングの為でした。
従って加圧トレーニングを始めて最初の3年ぐらいは、ひたすら今のモデルから2代くらい前の筋力アップクンを使用して日々トレーニングに励んでいました。
そんな時ふとしたきっかけから、かつて強豪校と言われた高校野球チームの治療とトレーニングを引き受ける様になった事がきっかけで、加圧トレーニングを導入する為に指導者の資格を取得したのです。
その時はちょうど加圧マスターと言う機械が出たばかりで、重い機械を下げて東京まで通うのが嫌さに車で東京まで行った事が懐かしく思い出されます。
あれからもう5〜6年になるのですが、本当に様々な事が目まぐるしく変化して行ったように思えます。
最初はほんの少ししか参加者がいなかった加圧トレーニング学会も、今では安田講堂を埋め尽くすほどになり、加圧の組織も世界中に広がる様になってきて、まさに隔世の感があります。
私はあまり組織の事には関心が無く、ただ自分が指導したインストラクターの方達にしっかりした技術を身につけていただき、息長く加圧トレーニングを業として社会的に貢献して貰いたいと言う思いがありますが、もう一つ関心があるのは加圧トレーニングの施術に関する技術の進化についてです。
その技術の進化を妨げている要因の一つに、適正圧の決定方法が一定では無い事が挙げられます。
確かにオシロスコープで脈波を客観的に観る事も出来ますが、それとて完全な状態とは言えず、ベルトの装着圧に左右され同じ設定圧でも装着条件によって変わると共に、先に客観的に見る事が出来ると言った脈波そのものも、万人に共通な基準と言うものが確立されている訳ではありません。
例えばせめて血圧の様な基準値があればかなりその辺はすっきりすると思えるのです。
加圧トレーニングの施術に関しては、私的には臨床面とトレーニング面の両面においてかなりの症例と事例を経験していますが、その両面においてますます進化する可能性を感じています。
詳細については今まで日本加圧トレーニング学会において発表させていただいて来ました。
今まではトレーニング面での新しい技術開発的な部分を重点的に研究発表させて貰ったのですが、今一つ多くの方に理解いただけるには至らないままで終わってしまいました。
今は私本来の東洋医学的な立場から加圧トレーニングの臨床的な活用法を研究したいと思い、それに取り組む事にしました。
幸い協力いただける大学も出て来て、次の学会総会ではほんの少しですが、経過を発表させて貰おうと思っています。
加圧トレーニングの技術は鍼や灸の様に既に出来上がったものでは無く、まさにこれから進化して行くべき技術だと私は考えています。
そう言う観点から見ると、加圧トレーニングをするのとしないのとを比べるのではなく、加圧のやり方で結果に出方の違いがあると言う点を見ていく事も必要だと考えています。
その為にはもっと違った分野から、ソフト面では正しい技術を身に付けた人材が育ってくる事と、ハード面では誰が使っても同じように使える機械やその使用法が確立されてくる事が重要でしょう。
加圧トレーニングが世界に広がる事は重要ですが、正しい技術を身に付けた人がたくさん育つ事はもっと重要な事だと思います。