2008年01月29日

筋肉のバランスのこと

《はじめに》

早いもので1月もあっと言う間に26日になりました。
2月16日と17日はまた日本加圧トレーニング学会を控え、 私は今年も去年に続き加圧トレーニングがピッチングに与える影響に関する発表を行う予定で、先日やっと発表用のスライドが出来上がりました。
我々のように個人で細々とやっている施設では、まとまった被験者を用意したり、或いは計測に必要な器具なども自由になりませんし、 また大きな規模の計測を一定期間持続的に続ける事も困難です。
しかし反面、大きな大学や病院、または研究機関などでは出来ないような発想、創造力を使ってより実際に役立つ方法論を考え、 それを実証する事はやっていてとても楽しいし、やりがいのある事だと思い、毎年テーマを決めて研究に取り組んでいます。

《筋肉のバランスについて》

当施設では筋肉の量を測る事の出来る『体組成計』を導入しています。
この機器を導入した目的は最近需要の多い女性のシェイプアップトレーニングの際に、全身の体脂肪や骨量、体水分量、 筋肉量などが加圧トレーニングでどのように変化していくか、と言う客観的な数値を取る必要が出てきたからです。
またアスリートにとってはその種目に応じて、バランスよく筋肉が発達しているかどうかは非常に重要な事で、 左右の上肢や下肢の筋肉の量が部位別に測れることは、トレーニングをプログラムしていく上で非常に重要な事です。

そこで自分を含めて必要に応じて計測をしています。
例えば私の場合などは、右下肢の筋肉量と左脚の筋肉量とでは若干ですが左脚の筋肉量の方が多いことが判りました。
その理由は、わたしが長年に渡り続けて来た武道のせいだと思います。
立ち技系の武道、格闘技においては当然蹴りが多様される訳ですが、脚にも利き脚があります。
私の場合は右が利き脚なので右の前蹴りや回し蹴りを多く使います。
すると軸足となる左脚へ多く重心が掛かる事になるので、筋トレなどでは左右均等に負荷をかけているつもりなのですが、 いざ計測して見ると微妙な差となって現れてきます。

先日駅伝の都道府県代表選手(1名)を計測させてもらいましたが、 ものの見事に左右の下肢の筋肉量はコンマ以下まで同じ数値を示していました。
これは種目として左右の脚を殆ど均等に使うと言う事と、加圧による筋トレ以外にトレーニングに来るたびに体全体の骨格系、 筋肉系のバランスを整えるコンディショニングを行っている成果だと思います。

これはたまたまこう言う種目の選手だからこう言うバランスが必要だと言う事になりますが、 同じ陸上競技の選手でも高跳びなどの選手ではやはり左脚の筋肉量が多くなっている事が考えられます。

また下肢の筋肉量と上肢の筋肉量のバランスを考える必要も出てきます。
当然上肢より下肢の筋肉量が多い事は誰でも理解できると思うのですが、 例えば走ると言う競技でも短距離では長距離より上半身の筋肉を使う率が多くなります。
しかしマラソンなどの長距離でも上半身の筋肉を使わない訳ではないのですが、当然短距離とはその比率が変わってきます。

こう言う機器を使うことで今まで経験で判断したり、下肢や上肢の周囲径を測るなどというアナログな方法で処理していた事が、 さらに詳細な数値で客観的に判断できることは大切なことです。

一般の方には個々までの計測は不要だと思いますが、 記録を伸ばしたり成績を上げるためには今後こう言う計測と言うものが当たり前になって来るのかも知れません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

posted by kaatsu-master at 11:25| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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