2011年09月14日

これからの加圧トレーニングを考える-1

 随分長い間このブログを更新していませんでした。
 特にサボっていた大きな理由がある訳ではありません。
 しいて理由を上げるとすると、書く気にならなかっただけかも知れません。

 私はこのブログ以外に、複数のブログを立ち上げていますが、それらのどれもが殆ど休業状態でした。

 ブログをサボっているからと言って、加圧トレーニングに関する研究、開発や仕事までサボっている訳ではないので、しばらくブログを離れていた間に思った事を少し書いてみたいと思います。

 もともとこのブログは、読者を意識して書いたものではないので、誰に向けて書かれているか、という点があいまいです。

 従って読んでくれる人がいたとしたら、それぞれの立場によって受け取り方は違ってくると思います。

 例えばトレーニーとしてどこかの加圧トレーニングの施設に通っている方や、インストラクターとして活動している方。

 またはこれからインストラクターの資格を取ってそれを仕事としようと考えている方など。

 恐らくそれぞれの立場で受け取り方は違うと思うのですが、とりあえず興味があれば読んでみて下さい。

『これからの加圧トレーニングを考える』

◎社会から必要とされる施設であるか?またそれなりの可能性を秘めているか?

 9月18日と19日の2日間に渡って、加圧トレーニング富田林支部(以下当支部)が中心となって『スキルウォーク』の指導者養成講習会を開催します。
 スキルウォークについて関心がある方はどうか検索して調べて下さい。

 昨年も11月にスキルウォーク協会の協力を得て、同様の講習を開催しました。

 当支部がこの講習を開催する理由は、私自身が加圧トレーニングとスキルウォークをコラボレーションさせる事で、多方面で高い効果を得てきたからに他なりません。

 元々加圧の業界には、加圧ウォークと言う言葉があり、商標登録もされている様です。

 しかし実体と言えば「加圧してガシガシと歩かせたら太ももが太くなりました」と言う大学の先生の実験報告が元になっています。

 それはそれで良いのですが、実は歩き方によって使われる下肢の筋肉には随分と違いがある様で、歩き方を間違うと、足首や、膝や、股関節や、腰などを痛める危険性があると言う事を運動指導を行う者が事前に理解しておく必要がある訳です。

 まして高齢者にウォーキング指導をするときはなおさらであり、単に加圧ベルトを下肢に巻いて「さあ歩け歩け」と言うのは、実はとても乱暴な話なのです。

 当支部では5年以上前から中高年の方に向けて、このスキルウォークの指導と合わせて、トレッドミルを用いた加圧ウォークを実施ししていましたが、大半の方(60代〜70代)が1ヶ月から3ヶ月の間に足腰が強化され(特に股関節のスタビライザー強化)、すぐにつまづいたり、よろめいたりしていた人が、安定して歩けるようになりました。

 この方法で太ももが太くなったかどうかは判りませんが、実際の歩行状態と太ももの太さにはあまり相関関係が無いように思えますので、評価の対象とはなりにくいですが実際的な加圧ウォークの効果を云々するのであれば、歩行に関するいわばQOLの向上があったかどうかを検討するべきだと思います。

 そう言う視点で当支部では、当支部に所属されている加圧トレーニングインストラクターに向けて、このスキルウォークの技能を身につけ指導者資格を取得する事を推奨し始めたのです。

 効果としてはこの他にも、野球部員、陸上部員等に対して短時間で走行速度を上げる等の効果も多く実証しています。

 文章が長くなるのでこの辺で結論を言いますと、少なくとも中高年の加圧トレーニー対して、歩行状態の改善などを含めた 具体的なQOLの向上が提供できるかどうかか、この辺がその施設が社会から必要とされる施設となり得るかどうかにつながって来ると私は考えています。

 もちろん加圧無しでもそう言った事は実現できるかも知れませんが、加圧を用いる事の絶対的な強みは、目標とする状況への到達速度が圧倒的に速いと言う点にあります。

 これらはリハビリテーションと言うのではなく、あくまでも健常者の方が加齢によるQOLの低下を遅らせたり、或いは改善したり出来ると言う事なのですが、多くの生活者の抱える問題を考える時、加齢によるQOLの低下を遅らせたり、改善したりする為のプログラムを持っているかどうかがこれからの加圧トレーニングインストラクターのあるべき一つの姿だと言えるでしょう。

 ウォーキングに限らず、加齢に伴うQOLの低下を、様々な方法と加圧トレーニングが効果的に結び付く事によって従来に無かった効果が現れる事は疑うべくも有りません。

 しかし残念ながら現在巷で氾濫する、○○+加圧トレーニングの中には、全く相乗効果が期待できないものや、加圧トレーニングの効果を低下させるものも沢山存在する事も事実なのですが・・・。

 

 

 

posted by kaatsu-master at 21:21| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月25日

一年を振り返って

『一年を振り返って』

また今年も終わりを迎えようとしています。
当加圧トレーニング富田林支部も、この一年でさらに多くのインストラクターを迎える事が出来ました。

当支部の今年の大きなイベントとしては、『スキルウォーク』のインストラクター養成講習を実施出来た事です。

『加圧ウォーキング』と言うのは以前から有りましたが、これはただ単に加圧して歩くだけと言うもので、その歩き方まで深く考えられたものではありませんでした。
私は以前からこの歩き方と言うのはなかなか難しいもので、ただ単に歩くのではなく、「早く、長距離を、体に負担無く」歩ける言う事が重要だと考えていました。

たまたま数年前に大阪では第1号としてインストラクターの資格を取得し、以降加圧をしてのスキルウォークを加圧トレーニングのメニューの一環として取り入れると共に、スキルウォークのみの講習等を実施してきました。

これらの経験から、加圧をしてのスキルウォークが通常のガシガシと力任せに歩く加圧ウォークに比べ、はるかに安全で年齢や競技を問わずに有効である事を確認して来ました。
そこで当支部に所属するインストラクターの方々にも是非これを学んで、日々のメニューに取り入れていただきたいと考え、今年その講習を実現する事が出来たのです。

やはりお客様に対して、加圧トレーニングを実施するにあたり、基本的なレジスタンストレーニングは重要ですが、それ以外にもそれぞれの年齢、性別、運動経験やニーズなどを考慮して、その人に最も適切なメニューが提供できる事は加圧トレーニングの施設としてとても重要です。
私の施設では、高齢者の方に対しても『加圧ウォーキングメニュー』として、足腰の強化、弱化防止の為にこの加圧+スキルウォークを提供し、短期間での足腰強化を達成しています。

さらに先日支部主催の実技フォローアップ講習を実施しましたが、今年は単にベルトの巻き方や、適正圧の求め方の復習をすると言うのではなく、レジスタンストレーニングに主眼を置いて、加圧の効果を最大限に引き出すためのトレーニングのテクニックをテーマにした講習を実施しました。

40名近い受講者が集まり、2社のプレゼンから始まりスライドや動画を使った講習の後は、活発な質問や意見も出てあっという間に予定が終了しました。
また近くのタイ料理屋さんを借り切って行われた忘年会も盛況で、普段はなかなか顔を合わす機会も少ないインストラクター同士の交流も行え、それぞれがそれなりに満足して帰られた様に思っています。

当支部では競争の激化する加圧業界にあって、消極的な部分では脱落する人が出ない様に、また積極的には常に学び実践する事で、施設を利用していただくお客様の満足度を高めるだけではなく、ちゃんと結果を出せる施設で有り続けられるように、裏方として多くの施設とインストラクターを支えて行けるように努力しています。

 

 

posted by kaatsu-master at 22:08| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年10月21日

久しぶりのブログ

≪1年近くの空白≫

ブログを書かなくなって10ヶ月近く経ってしまった。
他にもいくつかのブログを持っているが、全て殆ど休止状態で来ている。
書かなかった理由を考えて見ると、一つは忙しかったと言う事もあるのだがそれ以外に思い当たる理由としては、先ず周りの変化があまりに目まぐるしかった事が浮かんできた。

加圧の業界の変化も実に目まぐるしかった。
去年から研究テーマとして医療系の大学との『加圧と経絡、気、血の関連』に関する共同研究も殆ど進んでいない。
共同研究者との時間調整がなかなか思うように進まない事が最も大きな原因である。
こう言う時は、研究するのが仕事の一つである大学の教員が羨ましい。
だから学会やカンファレンスなどで、イマイチやイマニの発表をされると、思わずもっとやる事があるだろうにと思ってしまう。

加圧トレーニングと言うのはやはり、『はじめに体験ありき』であって、体験の少ない人には判らない部分が多々隠されている。
私自身の加圧トレーニング歴は丸9年になるのだが、今でもそう言う気付きがどんどん出て来る。
そのトレーニングに関しても、今年は思うようにこなせなかった。
それは頸椎や腰椎の変形やヘルニアの影響が大きい。

若い頃に大きな交通事故も3回ぐらい経験したし、現役の武道家だった時にやった無茶な稽古やトレーニングにも祟られている。
年齢とともに弱化する筋力を、加圧トレーニングで補いながらもたしているのだが、それでも痛みや苦痛を取り去ると言うのは難しい。

痛みがあるとトレーニングの意欲が低下する、かと言ってトレーニングをサボるとさらに筋力は低下し、筋量は減って来る。
週3回のトレーニングが週2回に減った時は、それほど影響は無かったが、週1回に落ちて2〜3ヶ月経つと少しづつ筋量は落ちて来る。
これが加齢と言う宿命なのである。

しかしその事に気づいてまた気合いを入れて週2回ペースに戻すと、徐々に筋量は元に戻って行く。
やればやった結果が出るし、やらなければやらない結果が出る。
当たり前のようだけれど、他人ごとでは無く自分に起こる現象を体験するといまさらながらに納得させられる。
トレーニングをサボる事によって知る気付きも役に立つ、と言う訳である。

今年もあっという間に時間が過ぎ、後残すところ2ヶ月少々になってしまった。
ここで気持ちを改めてトレーニングに取り組むと共に、公私ともに気合いを入れて年の瀬を迎えよう。



 

posted by kaatsu-master at 20:16| 大阪 ☁| Comment(17) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月03日

加圧トレーニング進化論

≪加圧トレーニングはもっと進化するはず!!≫

私が加圧トレーニングを始めた理由は、もともと自分のトレーニングの為でした。

従って加圧トレーニングを始めて最初の3年ぐらいは、ひたすら今のモデルから2代くらい前の筋力アップクンを使用して日々トレーニングに励んでいました。

そんな時ふとしたきっかけから、かつて強豪校と言われた高校野球チームの治療とトレーニングを引き受ける様になった事がきっかけで、加圧トレーニングを導入する為に指導者の資格を取得したのです。

その時はちょうど加圧マスターと言う機械が出たばかりで、重い機械を下げて東京まで通うのが嫌さに車で東京まで行った事が懐かしく思い出されます。

あれからもう5〜6年になるのですが、本当に様々な事が目まぐるしく変化して行ったように思えます。

最初はほんの少ししか参加者がいなかった加圧トレーニング学会も、今では安田講堂を埋め尽くすほどになり、加圧の組織も世界中に広がる様になってきて、まさに隔世の感があります。

私はあまり組織の事には関心が無く、ただ自分が指導したインストラクターの方達にしっかりした技術を身につけていただき、息長く加圧トレーニングを業として社会的に貢献して貰いたいと言う思いがありますが、もう一つ関心があるのは加圧トレーニングの施術に関する技術の進化についてです。

その技術の進化を妨げている要因の一つに、適正圧の決定方法が一定では無い事が挙げられます。

確かにオシロスコープで脈波を客観的に観る事も出来ますが、それとて完全な状態とは言えず、ベルトの装着圧に左右され同じ設定圧でも装着条件によって変わると共に、先に客観的に見る事が出来ると言った脈波そのものも、万人に共通な基準と言うものが確立されている訳ではありません。

例えばせめて血圧の様な基準値があればかなりその辺はすっきりすると思えるのです。

加圧トレーニングの施術に関しては、私的には臨床面とトレーニング面の両面においてかなりの症例と事例を経験していますが、その両面においてますます進化する可能性を感じています。

詳細については今まで日本加圧トレーニング学会において発表させていただいて来ました。

今まではトレーニング面での新しい技術開発的な部分を重点的に研究発表させて貰ったのですが、今一つ多くの方に理解いただけるには至らないままで終わってしまいました。

今は私本来の東洋医学的な立場から加圧トレーニングの臨床的な活用法を研究したいと思い、それに取り組む事にしました。

幸い協力いただける大学も出て来て、次の学会総会ではほんの少しですが、経過を発表させて貰おうと思っています。

加圧トレーニングの技術は鍼や灸の様に既に出来上がったものでは無く、まさにこれから進化して行くべき技術だと私は考えています。

そう言う観点から見ると、加圧トレーニングをするのとしないのとを比べるのではなく、加圧のやり方で結果に出方の違いがあると言う点を見ていく事も必要だと考えています。

その為にはもっと違った分野から、ソフト面では正しい技術を身に付けた人材が育ってくる事と、ハード面では誰が使っても同じように使える機械やその使用法が確立されてくる事が重要でしょう。

加圧トレーニングが世界に広がる事は重要ですが、正しい技術を身に付けた人がたくさん育つ事はもっと重要な事だと思います。

 

 

 

posted by kaatsu-master at 23:22| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月01日

インストラクターフォローアップ講習開催についての報告

≪インストラクターフォローアップ講習についての報告≫

加圧トレーニング富田林支部としてのインストラクターフォローアップ講習を実施した。

8月末に先に中国四国地区のフォローアップ講習をすでに実施しているので、支部としてはこれが2回目となる。

参加者は該当者の半数ていどで10数名であり、場所は『ボディーワークス大阪』さんの施設を代表者の吉村さんのご厚意で使用させていただいた。
この場を借りて改めてお礼を申し上げたい。

講習の内容は本部のカリキュラムに沿って適正圧の求め方の実習を中心として行い、その後質疑応答や意見交換などが行われた。

参加者の中には本部の指定する学会や講演会、カンファレンスなどに今まで全く参加した事のない人もいたが、参加者全員が真剣に実技の講習に取り組み、またほぼ全員から活発な質問や意見が出た事は主催したものとして喜ばしく、また頼もしく感じるものだった。

今回仕事の都合等で参加できないとの連絡を受けている方もおられたが、残念ながら何の連絡もなく、また本部の指定するイベントに一度も参加した事が無いと言うインストラクターが複数名いる事も事実である。

そう言う方は単位取得の問題だけではなく、加圧技術についての向上意欲も薄いのではないかと推測される。
やはり加圧トレーニングを業とする以上、我流に走る事無く先ず正当な技術を向上させる事を心がけていただきたいものである。

さらに加圧トレーニングとは直接関係は無いが、今回の受講者の半数以上の方がTRXインストラクターの資格を有しているので、当支部とTRXトレーニング協会との間でその資格の取得状況が正式に把握されている方に対しては、私が個人的に作成したTRXトレーニングマニュアルを配布した。

私の周辺では加圧トレーニングのオプション的トレーニングとしてTRXを提供される方が増えているが、単に加圧をしながらTRXトレーニングを行うと言うだけでは双方の効果を相殺しあう可能性もある。

そこで私は個人的に加圧トレーニングとTRXのトレーニング効果を、相乗的に高める為のトレーニングの方法を常時研究しているが、今後も当支部を通してTRXインストラクターの資格を取得された方等については、上記のトレーニングマニュアルの配布や相乗的に効果を上げるためのトレーニング方法に関する情報提供を行っていく予定である。

但し単独でTRXインストラクター講習に参加された場合については、上記の情報提供やフォローの対象外となる。

 

≪大阪の困った加圧トレーニング事情≫

講習会場で話題になった事に、大阪市内の某加圧トレーニング施設廃業の問題があった。

この施設は開設された当初から、かなり高額な入会金や保証金、年間更新料などの名目でかなり高額な金銭を集める事で知られていたが、その施設が突然一方的な通知を会員に送りつけ、施設を閉鎖したと言うのである。

多くの会員には返還すべき金銭もかなりあるようだが、責任者には現在連絡がつかなくなっていると言う。
同じ加圧トレーニングの施設を運営するものに取って、これらの行為は非常に迷惑な行為であり、この話を聞いた参加者からも憤りの声が聞かれた。
さらに従業員に対する給与の未払い等、労基法や民事での事件だけでは無く、悪くすれば詐欺事件に発展する要素も含んでおり、これら一連の情報がすべて事実であるとすれば、同じ加圧トレーニングの施設運営者としても許しがたい内容である。

この他にも支部に所属するインストラクターの引き抜き行為などがあったり、或いは以前グループレッスンを禁止すると言われながら、現実にはグループレッスンが横行している事など、様々な情報が寄せられて自分の情報不足を痛感する事もあった。

少なくとも当支部に所属するインストラクターが運営する施設は、正しい技術で確実な効果を挙げ、堅実、健全かつ安定した経営で、多くの利用者の方々に満足していただけるような施設であって欲しいと思う。

posted by kaatsu-master at 22:09| 大阪 ☔| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月12日

暑さと体調と加圧トレーニング

≪暑さと体調≫

毎日暑い日が続いています。

こう暑い日が続くと不節制していなくとも体調管理にはかなり気を使う事になります。

今日も一人トレーニング中に体調が急変した方がおられました。

年齢は20歳代ですが、上肢のトレーニングが終わり、ベルトを外した途端に脳貧血を起こしたようでした。

水分を補給して、脚を高挙して寝て貰い念の為に血圧を測ると上が70そこそこでした。

本人に体調を聞くと、特に変わった事は無いと言うのですが、さらに聞いてみると暑さの為に食事がちゃんと摂れていない事と、睡眠不足のようでした。

下肢への加圧時には一過性の脳貧血はよく見られるのですが、上肢でしかも除圧時に脳貧血を起こすと言うのは当施設ではさほど多くはありません。


では何故こういう事が起こるのでしょうか?

その原因として考えられるのは、自律神経系の不調です。

彼の場合、睡眠不足がかなり続いていると言う事でしたが、睡眠不足が続くと自律神経の不調が起こりやすくなります。

まして食事がちゃんと摂れていないとなると、なおさらの事でしょう。

年齢が若くても、例え本人に自覚が無くとも、不節制は必ず健康状態に反映されます。

ましてこう言う不快な季節ではなおさらの事、冷房の効いた室内と蒸し風呂の様な外の環境とのはざまで、普通に食べて寝ていても体力は消耗していきます。

 

≪体調と加圧トレーニング≫

加圧トレーニングは回数を重ねる毎に圧も上がり、負荷も上がって行きます。

私自身は現在時間の関係から、加圧トレーニングは週2回しかしていませんが、私にとって現在の圧力と重量負荷の組み合わせは、ある意味限界に近いものだと考えられます。

こういう場合体調が悪いと、この前出来た圧力でのトレーニングが、今日は完遂できないと言う事が起こってきます。

反対に考えると、体調の良い時には現在の圧と負荷でのトレーニングが出来るけれど、体調が悪い時には完遂できないと言う事になります。

現在富田林の施設においでのある医療関係者の方は、週1ペースでおいでなのですが、トレーニングに来る日に合わせて体調を整えると言われていました。

判り易く言うと、好きなお酒を飲む時も、トレーニングの日が近付くにつれて控えて行き、トレーニングをする前日には十分な睡眠をとれるように配慮すると言う事になります。

また節制しているつもりなのに、何故かいつものトレーニングをしんどく感じるとすれば、どこかに体の不調があるのかも知れない、と考える事が出来ます。

私自身は、「定期的な加圧トレーニングは健康のバロメーター」と思っていますが、もし適正な圧力と重量負荷でトレーニングが継続されているなら、そしてしんどくてもそれが完遂出来るのなら、とりあえず健康な状態が維持されている。

どうやらそういう風に考える事が出来そうです。

 

 

 

 

 

 

 

posted by kaatsu-master at 22:07| 大阪 ☁| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月20日

トレーニングを休むと

≪トレーニングを休むと≫

先週月曜以降トレーニングを休んでしまった。
理由は体調不良、それも歯肉炎と言うやっかいな病気のお陰である。

それ以前にこのブログは2カ月ほど休んでいた。
メインに使っていたパソコンの変更などが重なってブログを進める事が出来にくかった。

トレーニングにせよブログにせよ、しばらく休んでしまうと、再び続ける事が億劫になってしまう。
加圧の施設の利用者の方も、一旦休んでしまうと、それも1ヶ月とかの長期に渡って休んでしまうと、理由のいかんを問わず、再び行くのが億劫になる。

考えて見るとずっとその繰り返しだったかも知れない。

かつて15年ほど武道の道場をやっていた期間があったが、休まず続けてこられたのは自分が指導者であり、責任者であったからに過ぎない。

自分が練習に通う立場なら、自分の都合で休んでいたに違いない。

結局歯肉炎は完治には至っていないが、その症状と加圧トレーニングを休んでいる事のデメリットを天秤にかけると、今週の水曜日あたりが限界の様に思える。

加圧トレーニングは1ヶ月程度休んでも、通常の筋トレのように復帰する時のストレスは低い。
何故なら、負荷が軽いからである。
但し復帰する1回めのトレーニングは厳しいものがある。
特に加圧の圧力が300mmHG付近になると、とにかく復帰1回目をクリアするのが苦痛である。

だから体の不調の症状と、復帰のしんどさを天秤にかけてどの辺でもとに戻すかを考える必要が出て来るのである。

 

≪加圧やってても治りにくい病気はある≫

最初に歯肉炎と書いたが、実は加圧トレーニングでこの憂鬱な症状が改善出来ないものかを考えてみた。
例えば歯茎の腫れている局所を外科的に切開した時などは、やはり上肢の加圧トレーニングを続けていると治りは早いような気がする。

しかし歯肉炎そのものは改善しない。ひょっとしたら何らかの良い影響を与えてくれているのかも知れないが、実感するには至らない。
こういう場合は加圧トレーニングそのものが何らかの症状に直接影響を与えるのではなく、加圧トレーニングを下地にしてさらに何かをすると症状に好ましい変化を与える場合がある。

加圧筋力トレーニングがそれである。単に加圧するだけでは無く、加圧をしながら重量負荷を与えると筋肉は肥大し、強くなる。
或いは加圧をしながらパフォーマンストレーニングを行うと、パフォーマンスの向上が期待できる。

加圧で痛みを取ったり、症状を改善したりしようと思えば、単に加圧するだけではなく、そこに何かを加える事で相乗効果が起こる事がある。
その何かは多くの場合運動であったり、刺激であったりする。

私はまだ気づいていないが、きっとこの歯肉炎に効く何かがあるのかも知れない。

誰か知ってたら教えて下さい。


 

posted by kaatsu-master at 23:24| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月15日

加圧トレーニングとCOPD

《COPDのこと》

最近良く聞く医療用語にCOPDと言うのがあります。
このCOPDは簡単に言うと特にに喫煙により肺に慢性炎症が生じ、これにより、肺胞の破壊や気管支粘液腺の肥大が起き、その結果息切れを生じたり、咳や痰が増加する病気を言います。

以前肺気腫と呼ばれていた病気と慢性気管支炎と呼ばれていた病気は、それぞれが合併することが多く、この二つによる閉塞性肺疾患を合わせてCOPDと呼ぶようになりました。

厚生労働省の統計によると、2005年に14,416人(全死亡数の1.3%)がCOPDにより死亡し、死亡原因全体の10位といわれ、男性に限ると7位を占めると言われています。

この疾患は特に現在タバコを継続的に吸っていなくても、過去に一定期間吸っていた事でも起こると言われています。

 

《加圧トレーニングとCOPD》

さて本題ですが、最近私の加圧トレーニング施設でもこのCOPDが疑える男性の利用者の方が複数名おいでになります。

何故そんなことが言えるのかと言うと、加圧トレーニングを一定期間継続してもトレーニング中の息切れが直らないことなどからその症状が疑えるのです。

喘息にも運動誘発性喘息といわれるものがありますが、ひどい場合このCOPDは階段を数段上がっただけでも息切れがするようで、加圧トレーニングで特に有酸素系の運動をしていなくても、たとえば腹筋運動などでも息切れを起こして運動が続けられなくなるようなケースです。

このような場合、息切れの割には心拍数は極端に上がっていない場合が多いようです。

当然当施設ではこのような利用者の方には病院の呼吸器内科の受診をお勧めしています。

しかしこの疾患に関しては絶対にタバコを辞めない限り悪化の一途をたどる訳ですから、最終的に「どうしたらタバコを辞められるのか」と言う話になってきます。

私自身は現在タバコを吸わないので、禁煙で苦しんだ記憶がありません。
しかし今習慣的にタバコを吸っている人が理由の如何を問わず、簡単にタバコを辞められるとも思えません。

加圧トレーニングに限らず、COPDなるまでならタバコを吸っていても激しいスポーツができるという人は沢山います。

年齢によるものか、それとも今までタバコを吸ってきた量によるものなのかは判りませんが、やはり継続してトレーニングを快適に続けようとするのならタバコは辞めると言う選択をせざるを得ないように思います。

そういえば加圧トレーニングの指導者が集まる場所で、堂々とタバコを吸っている古い指導者を見かける事があります。

日本加圧トレーニング学会としては禁煙を宣言しているくらいですから、やはり指導者の自覚としてタバコは辞めていただきたいと思います。
もしどうしても吸いたいのなら、トイレで隠れて吸って欲しいものです。

冗談はさておき、最近は喫煙者が肩身の狭い思いをするようになって来たと言うのに、世相に逆らって女性の喫煙者が増えています。

恐らく加圧トレーニング愛好者の女性の中にも、少なからず喫煙者が潜在しているのかも知れませんが、もしCOPDの症状に該当するような症状が現れたら、病院を受診した上で思い切って禁煙にチャレンジするべきだと思います。

posted by kaatsu-master at 20:42| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月30日

最近の加圧トレーニング事情_1

《価格とクォリティ》

最近大阪でも随分加圧トレーニングの施設が増えてきた。
それはそれで喜ばしい事なのだが、残念な事に施設の増加に伴い質の悪いサービスを提供する施設が増加していると聞く。

例えばアップクンだけでやっているある施設では、設定圧の決定はどころか圧を計測する事も無く、ただ「きつくありませんか」と聞くだけで適当にベルトを巻いてトレーニングさせると言う事である。

また加圧マスターを使っている施設でも、初めて来た人にいきなり200oHGを超えるような圧力をかけてトレーニングさせていると言う。
また「今どれくらいの圧力ですか」と聞くと、「教えられない」と言って答えてくれないと言う。

果たしてこう言う施設ではインストラクターは適正圧を出す事が出来ないのだろうか、それとも高い圧でいきなりトレーニングをさせる事で、お客さんに満足感を与える事が良いことだと思っているのだろうか。

私も今まで多くの加圧トレーニングインストラクターを養成してきたが、講習の度に「適正圧、適正圧」と口を酸っぱくして言い、実習にも時間を割いているので、私の言う事をちゃんと守ってくれている施設では自身を持って適正圧を導き出し、お客さんにきちっと説明もしていることだと思う。(正直、ちゃんとやっているかどうかが不明な施設が僅かながらでもあるのは残念である。)

また大阪全体で見ると、トレーニング料金の安い施設が増えだしてきているようで、この価格の低さとサービスの質というものが比例しているような傾向が見て取れる。

安かろう悪かろうだと言えるのかも知れない。

先日も当支部に属する施設の指導者から「私たちは先生に教えられた事に忠実に、標準圧や適正圧を重視してやっている、しかし他の施設で体験した人から、お宅は圧が低いんですねと馬鹿にしたように言われる事が多い、これはおかしいのではないですか」と言われた。

まさにこれはおかしい。おかしい事が加圧トレーニングの業界ではまかり通っているのである。

特に大阪のお客さんと言うのは、安い物に飛びつく習性があるようで、新しい施設が出来て、今まで通っていた施設より値段が安いと、すぐにそちらに変わってくると言う。

つまりサービスの質と料金のバランスを見るのではなく、安い事が良い事だと言う価値観が強いようなのである。

しかしバッタ屋ではあるまいし、こと加圧トレーニングにおいてはこの論理は通用しない。

先の例で言えば、圧も測らずに適当にアップクンを巻いてトレーニングをさせたり、初心者に200oHGを超えるような圧力をかけてトレーニングさせるような施設は危険と言う以外の何者でも無く、お客さんからお金を貰うだけの価値はないと思う。

加圧トレーニングのサービスの価値と言うのは、その場その場の満足度云々ではなく、あくまでも3ヶ月、6ヶ月、1年、2年と継続していく事で、そのトレーニング年数に応じて体が変わっていくものでなければならないと思う。

やはりまだまだ一般の人たちには加圧トレーニングに関する情報は不足しているから、良い施設も悪い施設も、つまり味噌も糞も一緒にされているのだろうし、不良施設ではインストラクターの無知とお客さんの無知が重なり合って、本来の加圧トレーニングとはかけ離れた訳の判らないものが横行しているのだと思う。

おかげさまで私の施設では、トレーニングの質を重視する方が継続して加圧トレーニングを継続されている。

質なんかどうでも良いから安かったら良いとか、おしゃれな施設だったら良いと言う様な人は来ないし、たまに体験で来ても先ず入会する事は無い。

そう言う人は当施設の会員としてふさわしくないからである。

お客さんも施設を選ぶだろうが、うちでも客を選ぶ。

ただお客さんが加圧トレーニングの事を詳しく知らないのは仕方が無いから、誤った判断基準で施設を選ぶ事があるかも知れないが、加圧トレーニングの初歩の初歩も理解していないインストラクターがいて、客の無知に付け込んで商売をしているのを見るにつけ、やりきれない気持ちになるのは私だけではないと思う。

 

 

 


 

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2009年02月20日

日本加圧トレーニング学会総会報告-3

《加圧によるインナーマッスルトレーニング法》

総会2日目の一般研究発表最後のグループのトップが私の発表です。

今回の新しい研究発表の内容だけでしたら例年と変わらないボリュームなのでなんら問題は無いのですが、自分の中では一昨年、 昨年そして本年の3回全体で加圧トレーニングによるインナーマッスルトレーニング法をまとめたいと考えていましたので、 最初からデータを見直す作業を始めました。

当然それらの見直した結果についても発表する必要があるので、3回分の研究発表を1回でやってしまわなければならない事になりました。
もちろん1回分の発表時間は8分と限られていますから大変です、実はこの事が私の中で大きなプレッシャーになっていたのです。

学会に来られている方の大半が、私の今までの発表内容については知らない人ばかりです。
そう言う方々にも、なんとかここに至る今までの経緯を知って欲しいと言う強い思いがありました。

もちろん何度か発表のシュミレーションもしましたが、発表内容の全体を説明すると15分程度の時間がかかります。
これでは全く話になりません。
そこで過去の内容に関しては、要点だけに絞りできるだけ視覚的な図などを見てもらいながら説明すると言う事にして時間を短縮していきました。

本番ではなんとか時間内ギリギリに発表を終える事が出来ました。
質疑応答の時間が4分間あるのですが、今年も質問はお一人だけでした。

私の今回の発表の要旨は高校野球の投手を使った実験で、1群は一定の圧力と一定の負荷でトレーニングをし、 もう1群は段階的に圧力を上げながら負荷を下げると言う手法で、 トレーニングの後でそれぞれの群でコントロールがどの様に変化するかを見たものです。

結果としては同じ圧と同じ負荷で加圧トレーニングするよりは、段階的に負荷を変えたほうがコントロール率が上昇すると言うものです。

また一定圧と一定負荷の場合は8名中5名のストライク数が低下しましたが、 段階的な変更の場合はストライクが低下した者が8名中2名に留まりました。

一般的に投球のコントロールは肩のインナーマッスルの影響を受けると言われていますので、これらの研究結果からは、 加圧トレーニングを用いてインナーマッスルのトレーニングを行う際は、 アウターマッスルとは異なり圧と負荷のバランスをよりシビアに調整する必要がある事が説明されます。

また従来のインナーマッスルトレーニングといえば、 チューブやラバーを用いて個々のインナーマッスルをトレーニングすると言うインナリングが主流でしたが、 この方法を使えば加圧をかけてキャッチボールをするだけで投球フォームを崩すことなくインナーマッスルのトレーニングが行える事が可能となります。

私としてはプロ、アマを問わずこのトレーニング法が普及すれば良いと思っているのですが、それはなかなか難しいようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

posted by kaatsu-master at 10:40| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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